【邦画】ラマンてどんな映画?あらすじ紹介

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ラマンは売春契約を結んだ女子高生と3人の中年男との関係性を描いた作品です。

それぞれ歪な環境下に置かれた4人が売春契約によって、成長もせず、ただ日々が過ぎていくというだけのストーリーです。

愛人を「A」「B」「C」と呼び、淡白な人間性の中でも人間性があるとうことを心理描写で描いています。

ただ、その中で心理描写が非常に上手くかかれており、歪な関係性をしっかりと描いている名作です。

エロスあり、ドロドロとした人間関係あり、そしてさっぱりとした関係性もあり、非常に良くできた映画です。

ラマンの原作・脚本・主演

監督:廣木隆一
助監督:宮城仙雅
原作:やまだないと「ラマン」(双葉社)
脚本:七里圭
主演:安藤希

キャスト

A:田口トモロヲ
B:村上淳
C:大杉漣
柄谷涼子:前田綾花
柄谷行人:遠藤雄弥
映画館の男:水橋研二
チカコの母親:星遙子
4番目の男:大口広司
刺青師:中村達也
なじみの店員:秋桜子
ウェイトレス:ひふみかおり

映画ラマンのネタバレ情報!

ラマンは突然に「君は僕たち3人の愛人になる」というシーンから始まります。

その経緯や背後関係は一切描かれていません。

17歳の女子高生が、3人の無精子病の男と愛人契約を結ぶ。

この時点で、アメリカではNGを食らう内容ですね。

表現の自由がまだ認められている日本だからこそできた作品です。

児童ポルノ法が緩い日本でこそできる芸術作品であると言えますね。

女子高生の背中には鳥の羽を象ったタトゥーが入れてあり、(未成年者への入れ墨は法律違反なので真似しないでください)そうした女子高生と3人の男たちの歪な関係を描いています。

EDなのに愛人契約を結んでいる男など「歪」を個性にした人間関係を描いています。

最初は唐突で意味がわからない感じもありますが、観ている内に引き込まれるものがあり、そして最終話になると物語としてしっかり出来上がっており、非常に魅力ある作品となって仕上がっています。

全体的にストーリー性はあまりありません。

どちらかというと、象徴的な表現が多い作品となっています。

邦画でよく見る「間」の使い方を上手く使っている印象を受けました。

「間」の使い方を間違えると退屈なクソ映画になってしまうのですが、ラマンはそれを完全に使いこなしています。

ラマンという題名はフランスとイギリスが合作で作った愛人という意味の映画からとったものですが、そうした愛人というものの残虐性、そして買う側にある人間性などを上手く描いています。

最後に花火を4人で見て、

「この人たちにも人間性はあるんだ」

という女子高生のナレーションが出てきます。

ラマンの映画でナレーションが使われているのは、その部分だけです。

ラストシーンのみにナレーションが加わる。

これは非常に心理描写を表現する手段として、上手いものがありますね。

無声映画の最後にいきなりストーリーをまとめる言葉が出てくるイメージです。

ラマンは会話があるものの、会話数は少ないです。

そして、それが愛人というものの姿なのだと感じました。

愛人というのは会話のない人間関係であり、それが最後に会話を発するということで、愛人のイメージをより鮮明にしています。

人間というものは生きている限り、欲望があります。

しかし、ラマンはそうした欲望よりも苦しさのはけ口を求めているようなそれでいて淡白な不思議な雰囲気を味わえます。

まとめ

ラマンは情緒的な映画です。

ストーリー性や娯楽性といったものはありません。

しかし、観て損をすることはない名作であると言えます。

是非とも、観てみてください。

最初はとっつきにくいのが難点ですが、それを除けばしっかりと楽しむことができます。

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